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お坊さんが唱えた「日本の宗教観」が素敵!宗教の本質とは?
こんにちは!カラクリジャパンライター世之介です!
「なんで日本にいるのにクリスマスがあるの?」
突然ですが、日本の宗教観に疑問を持ったことはありませんか?
クリスマスは本来イエス・キリストの誕生を祝う日。ですが、クリスマスを楽しむ人全員がキリスト教を信仰しているわけではないですよね?
さらにクリスマスの数日後には、本来神道の儀式である「お正月」が訪れます。さらに言えば「お彼岸」は仏教。その他にも、日本には本当にたくさんの宗教を信仰している人がいますよね。
しかし、海外の人から見たら日本の宗教観はもちろん特殊。
海外では一つの宗教を信仰するのが一般的だからです。
では、日本の宗教観は本当にこれでいいのでしょうか?
正月とお盆が同居する日本の宗教観
世界的な講演会「TED」で日本の宗教観についてスピーチをしたお坊さんがいます。そのお坊さんが京都の妙心寺・退蔵院の副住職松下大耕(まつしただいこう)さん。
お寺の子供として育ちながらなんと中学・高校とカトリック系の学校に通った松下さん。
これはとても珍しい事例ではありましたが、周りの人たちは暖かく見守ってくれました。
大学時代、カトリックの国であるアイルランドに行く機会があったそうなんですね。
その時現地の人に生い立ちを聞かれて答えたところ、
「あなたの国ではなんでそんなことができるの? アイルランドでそんなことをやったらあなた殺されても文句を言えないわよ!」
引用:http://logmi.jp/34073
と言われたそうなんですね。
確かに宗教戦争が各地で勃発している海外。それを考えると、「殺されても文句は言えないわよ」と言われても当然のことかもしれません。
宗教の本質
その当時は若かったこともあって反論することができなかった松下さん。しかし時を経た今、松下さんは日本の宗教観についてこのように語っています。
本人の宗教観というのはBelieve in somethingではなくて、Respect for somethingもしくはRespect for others、
こういうスタイルが日本人の宗教観です。
ですから日本では色々な宗教を信じている方がいらっしゃいますが、
お互いに尊重していますし、実は私がいる妙心寺でも、神社の神様にお経をあげる機会も結構あります。
引用:http://logmi.jp/34073
Believe in something→「何かを信じる」
Respect for something→「何かを尊重する」
他の国では一つの教えを信じるのが一般的な宗教観。対して日本は様々な宗教を尊重するのが一般的な宗教観です。
何が正しいかではなく、お互いに尊重するのが日本の宗教観。日本が他の国に比べて戦争がなく平和なのは、こういった宗教観があるのも一つの理由ではないでしょうか?
それぞれの宗教観を大切にするのが日本の宗教観
世界を見渡すと、一つの宗教を信仰するあまりたくさんの戦争が起こっています。しかし松山さんは「それでは本末転倒だ」と言います。
宗教の本質は盲目的にひとつのものを信じることではありません。
世界にはたくさんの人がいて、それぞれ皆さん感謝の気持ちを持って、安心感を得て、そして自分の人生を全うする。
その助けを提供するのがこの宗教の役割です。
引用:http://logmi.jp/34073
日本には人それぞれ色々な宗教を信仰しています。日々一つの教えを胸に刻んで信仰している人もいれば、クリスマスや正月など無意識に色々な宗教を信仰している人。人によって信仰の仕方は様々ですね。
日本の宗教観は他の国から見たらそれは特殊なのかもしれません。
しかし、松本さんの言う「自分の人生を全うするためにあるのが宗教」ならば、それでいいのではないでしょうか?
世界の宗教家が今、日本の「尊重を大切にする」宗教観にとても期待していると言います。
日本の宗教観が世界に広まり、世界各地で起きている争いごとやもめごとがなくなればとても素敵ですよね。
クリスマスはたくさんのイルミネーションを見ながらを楽しみ、1年の終わりを感じながらゆったり過ごす正月。この世にはいない大切な人に想いを寄せるお彼岸。
様々な宗教が存在する日本。そんな日本で色々な宗教がある中、それぞれの教えを楽しみながら自分の人生を全うできれば、これ以上に幸せな人生はないですよね。