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【職人巡り旅】「無地の布に美しさを彩る」刺し子職人木内しおりさん

 

こんにちは。カラクリジャパンライターの梅グミです。

カラクリジャパンでは【職人巡り旅】という新企画をスタートさせました。

これから、巡り人のこまのさんが日本全国を旅して、伝統技術の職人さんにインタビューしてまいります。

よろしくお願いいたします!

 

職人巡り旅、記念すべき1人めは、刺し子職人の木内しおりさんです。

みなさんは「刺し子」(さしこ)をご存知でしょうか?

こまのさんはあまり聞いたことがなかったようです。

そこで最初に、木内さんに刺し子の基礎知識から、お話いただきました。

 

刺し子ってなんですか?

 

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刺し子は、無地の布地に糸で図柄を縫いこむ、日本伝統の刺繍です。

 

刺し子が生まれたのは今から500年ほど前と言われています。

刺し子は全国各地に伝わっていますが、なかでも東北地方の刺し子が有名です。

 

こまのさん
刺し子のはじまりってなんですか?
木内さん
木内さん:刺し子は藍染の布に白い木綿糸で線を描くように刺しゅうされたのが始まり。農業にたずさわる人が着たときに、虫がつかないようにするためのものだったようです。

 

こまのさん
刺し子には他に役割があったんですか?
木内さん
当時は布が貴重品だったため、刺し子は布を補強する役割も果たしていました。

 

また、刺し子には、冬の厳しい寒さをしのぐために布地のすきまを埋める、防寒の役割も果たしていたそうです。

 

そのため、刺し子に使う糸は多くが綿100%。細い4本の糸を1本の糸によっていて、一般の刺繍糸よりも長く、丈夫にできているのが特徴です。

 

刺し子がほどこされた着物は保温と補強がされているだけでなく、吸収性にも優れています。

江戸時代には、水をかぶって消火活動にあたる「火消し」のはんてんとして、漁業にたずさわる人の作業着として、活用の場が広がっていったようです。

 

刺し子の模様にはひとつひとつ意味が込められている

 

庶民の素朴な実用品でありながら、手仕事できれいに刺しゅうされている刺し子。

 

家族の着物を作る女性たちが刺した幾何学的な美しい模様には、暮らしの願いが込められています。

 

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刺し子の伝統模様「麻の葉」

 

こまのさん
「麻の葉」模様にはどんな意味があるんですか?
木内さん
麻はまっすぐに高く伸び、丈夫で早く成長します。そのため、赤ちゃんの健やかな成長を願い、産着の柄にも使われてきたんですよ。

 

麻の葉模様が広く知られるようになったのは、歌舞伎の衣装がきっかけと伝えられています。

若い女性にも人気が出て、魔除けとして、じゅばんや帯の柄にも取り入れられました。

麻の葉の模様は、小紋などいろいろな種類があります。

 

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刺し子の伝統模様「七宝つなぎ」(手前・紺のがま口)

 

こまのさん
「七宝つなぎ」の意味を教えてください。
木内さん
無限につながっていくようなデザインなので、おめでたい席で使われました。

 

七宝つなぎは同じ大きさの円が4分の1ずつ重なり、無限に輪がつながっていくようなデザインの模様です。

輪は「平和」や「円満」を意味しています。

輪がまじわり、つながっていくことから、縁起の良い模様として、家紋や屏風の裏面の模様、着物の柄に選ばれてきました。

 

 

刺し子は初心者でも簡単にできる?

 

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一般的な刺繍とはちがい、刺し子は縫い物と同じように運針縫いで模様を刺していくので、初心者でも簡単にできます。

 

高齢者がリハビリで楽しんでいたりもするんですよ。

 

こまのさん
刺し子の模様を見ていると、どれも難しそう…
木内さん
一目刺し(ひとめざし)なら、初心者でも簡単にできますよ。

 

一目刺しは刺し子の中でも、縫い目が美しいのが特徴の模様です。

縦、横、斜めと同じ方向を順番に、図案に沿って縫うように刺していく技法です。

 

こまのさん
最初は、まっすぐ縫えないかも…
木内さん
それも手作りのあじですよね。安心して刺してほしいです。

 

刺し子の美しさを、現代の暮らしに息づかせたい

 

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こまのさん
刺し子を始めたきっかけは、なんですか?
木内さん
とにかく手仕事が大好きで。何か本格的に習ってみたいと思ったときに、母に勧められました。

 

初めて刺し子を見たとき、まだ模様の何もない生地に、自分で美しい幾何学模様をつける作業に木内さんは感動し、習い始めました。

 

現代では、防寒や補強、吸収性といった刺し子が本来、果たしていた役割は薄れています。

古いものをなおして着回すことも少なくなり、日本の伝統的な手仕事・刺し子はどんどんすたれていっています。

そのため、刺し子の職人も、今では数が少なくなってしまいました。

 

普段使いできるのに、芸術品としての価値を合わせ持つ美しい「刺し子」。

木内さんは新しい担い手として、伝えていきたいそうです。

 

今では、ふきんやクッション、バッグなど、若い人でも持っている身近なグッズに刺し子が取り入れられています。

刺し子の伝統模様にもたくさんの色が使われ、キルトやオリジナルの図案の刺し子もあるので、海外でも人気があるそうですよ。

 

木内さん
刺し子の美しさで感動を与えたい。刺し子が自然と日常にある暮らしを提案したい。

 

刺し子を次世代へつなげていきたいという木内さん。

インタビュー当日は、たくさんの刺し子の作品をキャリーケースで持ってきてくださいました。

 

こまのさん
紹介しきれなかった刺し子作品の数々を、下記リンクのサイトで見ることができます。ぜひ、ごらんください!

 

 

木内しおりさんのサイト

刺し子のアトリエGYPSOPHILA(ジプソフィラ)

 

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