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【職人巡り旅】一度見たら忘れられない玩具をつくる模型作家高田栄一さん
こんにちは。カラクリジャパンライターの梅グミです。
みなさんは「フェイスバンク」という貯金箱を覚えていますか?
2007年8月の発売開始から、およそ60万個販売されたおもちゃです。
奇妙だけれど、なんだか憎めない。
そんな表情を浮かべながら、差し出されたコインを食べる貯金箱は、キモカワ系の流行にのり大ヒットしました。
今までの貯金箱になかったデザインと動きを見せる「フェイスバンク」を生み出した、高田玩具の高田栄一さんの元へ、巡り人こまのさんがうかがいました。
模型の材料からうまれたキモカワな顔面おもちゃが人気!
人が見て違和感があるもの方がいいと思う
飽きないデザインのルーツは、子ども時代の分解遊び?
ブリキのおもちゃを分解して遊ぶ子どもだった
おもちゃを見ると、どういう構造をしているのかが気になり、中を見たくてすぐ壊していたそうです。
けれども、Macの登場で版下の作成はデジタルに。
版下の仕事は続かないと思い、これから先どうしようと思ったときに出会ったのが模型の仕事でした。
現在は模型やCGで建築のサンプルをつくるのですが、以前は家を一軒建てて、サンプルとして見せていたそう。
家を建てるにはいろいろな素材が必要です。
こうして集めた素材のあまったものを使って、高田さんは「不思議な顔面クリップ」をはじめとするおもちゃをつくるようになりました。
それまで1500円くらいの価格帯のおもちゃをつくっていた高田さん。
「通販用にちょっと高めのものをつくってほしい」との要望にこたえ、高めの値段設定でつくったおもちゃが「動く白い歯車」でした。
デジタルの現代において、とてもアナログな歯車は、「わかりやすい世界」だと高田さんは言います。
機械屋さんにも珍しがられる
作品が持つ独特の魅力は、周囲の声とひらめきに支えられている
映画観てるときも 映画が好きだと言う高田さん。
実はストーリーよりも、画像に映るものが気になるそう。
完成されたものより未完成のものの方が、周囲は意見をくれるそうです。
一度見たら忘れられない、独特な魅力を持つ高田さんのおもちゃたち。
高田さんの世界観に触れてみませんか?