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【職人巡り旅】食品サンプル体験が大人気!大和サンプル製作所伊藤裕一さん
こんにちは。カラクリジャパンライターの梅グミです。
ストラップやキーホルダーで揺れているおいしそうな食品サンプル、見たことありますよね?
食品サンプルはもともと、レストランの店頭にあるショーケースに飾られた料理の模型という使いみちをされてきました。
近年では、食品サンプルがストラップやキーホルダーのように、身近に使えるかたちで加工され、外国人観光客のお土産として人気があります。
今回は、食品サンプルメーカー、大和サンプル製作所の伊藤裕一さんに、巡りひと・こまのさんが話をうかがいました。
外国から年間2000人の観光客が食品サンプルづくりの体験に訪れる!
大和サンプル製作所は、1952年創業の食品サンプルメーカーです。
2011年から、会社内に食品サンプルの体験スペースを作り、週5日教室を開催しています。
あまり知られていませんが、食品サンプルは日本で生まれたもの。
以前から、日本のお土産として、外国人に人気がありました。
食品サンプルを自分の手でつくれる教室は、日本でしかできない体験。
食品サンプルの体験教室には年間2万人が訪れていますが、そのうち10%は外国人観光客。
2000人の外国人が訪れるというのですから、驚きですよね!
80年の歴史を誇る食品サンプル、どんな手順でつくっている?
食品サンプルは80年前に日本で生まれました。
当初はロウ細工でつくっていましたが、ロウは太陽にあたると溶けてしまうのが難点でした。
現在は、ほとんどの食品サンプルを樹脂でつくっています。
ろうのサンプルの特徴は色をつけやすいこと。
樹脂のサンプルは焼いて固めるため、途中で色が変わってしまうというデメリットがあります。
本物のケーキつくるようにオーブンで焼く
- 本物の食品をいただいて来て、デジカメで撮影します。
- 具材をひとつひとつばらして、型を取ります。
- 型が完成したら、どろっとした液体の樹脂を流し、焼いてかためます。
- 焼きあがったサンプルに描いたり塗ったり、ふきつけたりして、完成形の色に仕上げていきます。
- 最後に、ひとつひとつの具材を盛り付けて、完成です。
具材のなかには、飾り切りなど、こっているものもあります。
技術を学べるのは現場だけ。サンプルで思うような色を出すには7年かかる
忍耐強い人の方が向いている
白と赤でピンクになるのは素人の私たちにもわかりますが、ピンクの色合いも本当にいろいろあるので、再現するのが難しいそう。
色だしができるようになるのに7年くらいかかる
色出しができるようになるまで7年もかかるため、食品サンプルには技術を学ぶことのできるスクールなどはないそうです。
伊藤さんをはじめ、食品サンプルの職人は家業を継いでされている方が多いそう。
大手メーカーでは営業職の募集はありますが、そこから職人になるのは難しいのだとか。
日本にしかない食品サンプルの技術を知って、楽しんでもらいたい
難易度あるものは避け、4歳からお年寄りまでができるものを体験に用意しているそう。
作ったあとに使用できるものが人気
日本の食品ということで、お寿司や天ぷらが人気かと思いきや、飾ってかわいいものが人気を集めているそう。
オリジナリティが強いサンプルはもう少し高くなるそう。
今は、ラーメンのサンプルをつくる場合でも、器がちがうので、基本的には既製品というものはない。
海外からも話があり、台湾、韓国、タイにも出張されたそう。
日本はもちろん、海外の方にも幅広く体験してみて、喜んで帰ってほしいそうです。
子どもも大好きな食品サンプルの体験はこちらで楽しめます⇒大和サンプル製作所