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日本古来の暖房器具である火鉢。どんな種類がある?どうやって使う?
こんにちは、カラクリジャパンライターのユキガオです!
最近の家庭ではあまり見かけなくなった「火鉢(ひばち)」ですが、江戸〜大正時代の日本では暖房器具として重宝されていました。
火鉢(ひばち)とは…
中に灰を入れ,炭火をいけて手先を暖めたり湯茶を沸したりする器具。
引用元:コトバンク(https://kotobank.jp/word/%E7%81%AB%E9%89%A2-120614)
そんな火鉢には様々な種類があり、最近ではインテリアとして飾る家も多いようです。
だけどどこで買ったらいいのか?実際に使うにはどうしたらいいのか?
今回は、そんな火鉢の種類や使い方について調べてみました!
火鉢の歴史
Photo credit: k onomura via VisualHunt / CC BY-NC-SA
火鉢の歴史は古く、登場したのは奈良時代。
炭櫃(すびつ)・火桶(ひおけ)・火櫃(ひびつ)などとも呼ばれていました。
かつては、位の高い人たちに使われていた火鉢。庶民に広まったのは鎌倉時代中期から末期くらいだとされています。
昭和のはじめ頃までは主な燃料として炭が使われており、今のように石油や電気などが普及していませんでした。
そのため、大切な暖房器具として、また炊事用具として一般家庭で重宝されていたんです。
しかし戦後、ストーブの登場とともにだんだんと姿を消していきます。
火鉢にはどんな種類がある?
一口に火鉢といっても、素材や形など種類は様々です。
そんな火鉢の種類を簡単にご紹介します!
陶磁器製火鉢
瀬戸火鉢とも呼ばれ、陶磁器でできたものです。
大量生産して低コストで作ることができるのが特徴で、今でも信楽焼などで火鉢を生産しています。
鮮やかな色使いの絵付けや、深みのある装飾が魅力です。
金属製火鉢
主に銅や真鍮、鉄などで作られ、金火鉢(かねひばち)・唐金火鉢(からかねひばち)とも呼ばれます。
陶磁器製に比べてやや高価で、細かい彫り込みの模様が特徴的。
木製火鉢
形状としては、切り株をくり抜いたもの(くり抜き火鉢)と、木の板を組み立てて作ったもの(長火鉢・箱火鉢)とに分けられます。
内側に銅板を貼り付けたり炉を埋め込み、炭を入れて使います。
木本来の模様を楽しむことができ、インテリアにも適した火鉢です。
火鉢はどうやって使う?
Photo credit: Shinichiro Hamazaki via Visual hunt / CC BY-NC-SA
火鉢は炭と火を使いますが、マンションなどでも使用することができます。
その使い方は、以下の通りです。
- 火鉢に灰を入れる
- 炭を加熱して火をつける
- 灰の中に炭を入れる
暖房器具として火鉢を使うなら、これだけでOKです。
火鉢を使ってお湯を沸かしたり食べ物を焼いたりしたい場合は、この上に五徳と呼ばれる金属製の網を上に乗せましょう。
ただし、油が灰に落ちるのはあまりよくないため、炙る程度にすることが肝心です。
火鉢を使用する際には、必ず1時間に数分程度の換気も行いましょう。常に窓を少し開けておいてもいいですね。
寝る前には、必ず炭を火消し壺と呼ばれる入れ物に入れて火を消した状態にしましょう。
マンションなどは特に密閉空間であることが多いため、火災や一酸化炭素中毒の防止がとても大切です。
日本らしい風景を日常に取り込もう
火鉢で火を起こして暖をとる…なんて、とっても日本らしい風景ですよね。
今では電気やガスの暖房器具が台頭しているため、なかなか火鉢を見る機会も少ないと思います。
しかしまだ火鉢を手に入れることはできますので、興味があればぜひ炭などの道具と一緒に揃えてみてはいかがでしょうか?
インテリアとして飾っておくだけでも和の雰囲気が出ますので、自分だけのお気に入りの火鉢を見つけてみてくださいね。