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冬至とはいつのこと?この季節ならではの慣習とその由来とは?
こんにちは、カラクリジャパンライターのユキガオです!
日本には二十四節気(にじゅうしせっき)といって、一年を24等分したときの区切りの日に名前をつけ、その時々に応じた慣習が根付いています。
なかでも二至二分(夏至・冬至・春分・秋分)と四立(立春・立夏・立秋・立冬)の八節は重要な節気。
寒い日が続き、日が短くなったことを感じる今頃には、そろそろ冬至(とうじ)が近づいているなぁと感じる方もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、二十四節気の冬至について慣習やその由来などをお伝えします!
今年の冬至はいつ?
冬至の定義は、「一年の中でもっとも日照時間が短い日」で、「もっとも夜が長い日」とも言えます。
そんな冬至は、その年その年で日にちが違いますが、大きくずれることはなく、おおよそ12月21日か12月22日となっています。
そして、2017年の冬至は12月22日。この日に向けて、徐々に日が短くなっていくのです。
ただし冬至の日に日の出が遅く日の入りが早い…というわけではありません。あくまで日の出から日の入りの間の時間が短いというだけ。
逆に冬至を過ぎれば日が長くなっていきますので、かつては冬至が一年の起点とされていたとも言われます。
また日が短いということを「太陽の力が弱い」といい、冬至以降は「太陽の力が戻ってくる」ことから、一陽来復(いちようらいふく)の日ともされています。
冬至には「ん」のつくものを食べる
もっとも日が短い冬至には、名前に「ん」がつく食べ物を食べるという慣習があります。例えば
- こんにゃく
- レンコン
- にんじん
- キンカン
- かぼちゃ(南京=なんきん)
なぜ「ん」がつく食べ物なのかというと、「ん=運」として運がつくと考えられていたからなんです。
かぼちゃやにんじんは、カロチンやビタミンが含まれる緑黄色野菜ですので、寒くて免疫力が低下する冬に栄養をつける意味もあるでしょう。
またこんにゃくは、一年で体内に溜まった砂を出す「砂おろし」のために食べるとされています。
これは、こんにゃくに含まれる水溶性の食物繊維が体の中の老廃物を外に押し出してくれることから、一年の区切りに食べるものとして習慣づいたようです。
寒い冬至には暖かい煮物などで、これら「ん」のつく食材を上手に取り入れたいですね。
「柚子湯に入る」慣習とその由来
冬至の慣習としてもうひとつ、「ゆず湯に入る」というものがあります。
これは、冬至が過ぎて運気が上がる(一陽来復)前に厄払いをするという意味が込められているんだそう。
「ゆずのような強い香りのもとには邪気が起こらない」と考えられていたことから、厄払いをして体を清めるためにゆず湯に入るならわしができたんですね。
また、「融通(ゆうずう=ゆず)がきく」という語呂合わせもあって、万が一何かあってもどうにかなるようにという願いも込められているようです。
ゆずには血行促進効果もあるため、冷え性にもいいとされています。体が温まり体温が上がると免疫力も上がりますので風邪予防にもなります。
ゆず湯は、寒い季節にはぴったりの慣習ですね。
また、ゆずの香りを高める方法として「皮に切り込みを入れる」「ゆずを切って浮かべる」といったものがありますが、ゆずの成分が体に合わない場合もありますので注意が必要です。
ゆず湯で温まって香りでリラックスし、また新しい一年と運気を迎え入れたいですね。
慣習を通して季節を楽しもう
二十四節気の中でも大切にされている冬至には、このような様々な慣習があります。
そしてそのどれもが、現代でも実践でき、なおかつ季節に合った健康維持の方法であることが多いのも面白いですよね。
昔の言い伝えだから…とないがしろにせず、ぜひ慣習を楽しみながら日本の四季を感じてみてください。