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おせち料理の起源は?それぞれの料理に込められた意味とルールをご紹介
こんにちは、カラクリジャパンライターのユキガオです!
お正月には自宅で家族とおせち料理を食べる…という方も多いのではないでしょうか?
重箱に詰められた様々な和食は、色鮮やかなだけでなく、それぞれの料理に意味があるもの。
そんなおせち料理に込められた意味を知って、新しい年をより良いものにしませんか?
今回は、おせち料理の由来や各食材の意味についてお伝えします!
おせち料理の由来は「御節供」
もともと日本の宮廷で行われていたお祝い行事である「節会(せちえ)」や「節句」の際に作られた料理が、「御節供(おせちく)」と呼ばれていました。
中国の五節句にもとづき、一年の中で季節の変わり目に作られていた御節供。
それが一般民衆に広まった際に、もっとも重要な節句であるお正月に食べる料理を「おせち料理」と呼ぶように。
また、重箱に詰められるようになったのは江戸時代の後期。その頃は膳に盛られたものを「おせち」、重箱に詰められたものを「食積(くいつみ)」と呼んでいたそうです。
明治時代以降は、おせち料理を重箱に詰めるようになり今の形が出来上がりました。
おせち料理の内容や意味は?ルールはある?
おせち料理には、煮物や焼き物、酢の物など様々な料理が入っています。
内容は、お正月の間は女性が家事をしなくて済むように日持ちするものが多いのも特徴です。
また重箱に詰める場合、その場所や段数にも意味が込められているため、内容とそれぞれの意味について見ていきましょう!
一の重
重箱を重ねた際、一番上の段にくるのが一の重です。
この段には、「祝い肴(いわいざかな)」や「口取り」と呼ばれる料理を詰めます。
子孫繁栄の願いを込めた数の子や、五穀豊穣を願った田作り(片口イワシの飴炊き)などが祝い肴として入れられます。
口取りとしては、勤勉に働けるようにという意味の黒豆や、知識が増えるようにと願う伊達巻、縁起物の昆布巻きなどを入れます。
このほかにも
- たたきごぼう
- 紅白かまぼこ
- 栗きんとん
- ちょろぎ
といった、見た目も名前もめでたいような料理が並びます。
甘めの料理が多いのは、酒の肴として合うようにとのこと。
ニの重
つづく二段目には、魚介類を焼いた「焼き物」を詰めます。
出世魚であるぶりや、祝い事には欠かせない鯛、長生きの象徴とされる海老などを焼いたものが、このニの重を彩る料理。
「うなぎのぼり」という言葉にあやかって、うなぎの焼き物を入れる場合もあるようです。
三の重
三の重には煮物を入れるのが慣例。これは、煮しめ(=煮物)によって「家族が結ばれるように」と願いを込めたものです。
使われる食材は、二の重と違って山の幸となります。
それぞれの食材と込められた願いは以下のようになっています。
- レンコン:将来の見通しがきくように
- 里芋:子孫繁栄を願って
- 八つ頭:出世と子孫繁栄を願って
- くわい:子孫繁栄を願って
- ごぼう:家が代々続くことを願って
与の重
四段目は、四=「死」を連想させて縁起が悪いため、「与」という漢字が使われます。
ここには酢の物や和え物など、日持ちする料理を入れていきます。
- 紅白なます:水引きをイメージし、平安を願う
- 菊花かぶ:菊の花がおめでたいため
- コハダ栗漬け:出世魚であることから、出世を願って
五の重
最後の五段目は、「神様からいただく福を詰める場所」として空っぽにしておく習わしがあります。
もしくは「好きなものを詰める」という使い方もあるんだとか。
新年の願いを込めておせち料理を食べよう
だんだん「家で全ての料理を作って五段重を用意する」という家庭も減ってきているかもしれません。
しかし、新年を迎えるにあたっては様々な願いを込めたおせち料理を食べて願掛けしたいものですよね。
最近ではコンビニやスーパーでもおせち料理の配達を予約することができますので、そういった便利なサービスを利用するのも手でしょう。
「一年の計は元旦にあり」と言われるよう、その年の幸せを願っておせち料理を食べてみませんか?